赤沢自然休養林

古くから木曾街道の宿場町として栄えてきた上松は、今なお檜に代表される、木曾木材の産地として
その美林を守りつづけ、赤沢自然休養林は、森林浴発祥の地として、忘れかけた素顔の自然と対話できる
そんな、スポットです。

赤沢へのアプローチは、寝覚めの床をすぎ19号を
旧道へおり、木曽川を渡るところから始まります。

支流の小川をさかのぼること15分。
檜の集荷場発見。
かつては、いかだに組んで木曽川を下った(中乗りさん)
木材も、今ではクレーンとフォークリフトで
トラックに積んで出荷するんでしょうね・・・

昔の姿を見てみたい気がします。
いくつも小さな橋をわたり、右に左に渓谷は深くなって
いきます。
新緑の若葉を水面に写して、水はエメラルド・・・
やがて休養林駐車場に到着。
目の覚めるようなあざやかなピンクのミツバツツジが
迎えてくれました。

奥には「森林浴発祥の地」の石碑。
さらには、森林鉄道の記念碑

昭和50年まで、木曾の山中で木材運搬用として
活躍し、林業の近代化の象徴ともいうべき森林鉄道の
森のなかで脈々とつづられてきたであろう、さまざまな
物語を感じさせます。
昔、木材運搬に使われていた森林鉄道が復活。
小さなディーゼル機関車に引かれた客車が、
赤沢美林内を、運行しています。
走行距離は往復2.2Km。

手押しのトロッコからはじまり、蒸気機関車の導入、
そしてディーゼル機関車の出現まで、その発展と
はたした役割は、日本の林業を支えるもの・・・

そんな面影を感じさせてくれる駅舎です。
ボールドウィン号

アメリカ製の蒸気機関車で大正4年から昭和35年まで
約42万キロを走りぬいた実際の車両が古き時代を
偲ばせながら展示されています。
列車は、この時期30分毎に運行されています。
(土・日・祝)。季節によって異なるようですので要注意!
大人700円也。
右の写真のように木製の切符です。
いかにも、森林鉄道らしく、檜の良い香りがします。
列車は出発。
鉄道記念館駅を後にします。
ゆっくり、ゆっくり汽笛をならしながら・・・
ゴトゴト、ゴトゴト ポッポ〜・・・ 
気持ちよい振動が足元からつたわります。
途中、ハイカーとふれあいながら、白樺、檜、朴の木
等の木々をくぐり抜け、清流に沿って約10分で
終点丸山渡へ到着。

木曾五木を覚えました。
パンフレットよりご紹介します。

丸山渡からふれあいの道を少しおります。
このコースは車いすでも楽に楽しめるよう配慮され
段差もなく前線をレンガと木道で整備されています。
石楠花が咲いていました。

最初の橋は、呑雲渕(どんどんふち)と読みます。
渕とは、水の流れが深くよどんでいる所をいいます。
一枚板の岩の上を勢いよくどんどんとリズミカルに
音を発し流れ落ちる様子と、雲が渕に映えて美しい
ことからこの字があてられた、とのことです。
駒鳥コースへ足を踏み入れてみました。
このコースは、先ほどとは打って変わって
木の根が網状に、からみあった道。
いかにも”森林の中を歩いている”そんな
気持ちが味わえるコースです。

丸葉橋で再び合流。
線路も見えます。
ポッポ〜
警笛と共に、折り返しの列車がかえってきます。

水は相変わらず透明
あちこちに渕と早瀬をつくっています。

みずばしょうの葉は、30Cmにもなり、
朴の葉はまだまだ小さく芽生えたばかり・・


アスナロ橋をへて中立橋まもなく終点です。
夏休みにはこのあたりが、子供たちの流水プールに
なります。

鉄道記念館には、当時の道具や写真、資料が展示され
下の森林資料館には、伐採の道具類、木製の楽器
生息する動物のはく製などが、展示されています。

森林浴は、疲れた頭のリフレッシュに最高!
あたり一面、緑一色。
植物が発散する新鮮な酸素を、おもいっきり吸い込み、
聞こえるのは小川のせせらぎと小鳥のさえずり、そして木立を抜ける風の音。

秋の紅葉も素晴らしいとのこと
春・秋と2回おとずれたいスポットです。