ヒマラヤンブルー(南アルプスの青いケシ)

 
南アルプスのふもと、大鹿村に、空の色をしためずらしいケシが栽培されていると聞き、娘とふたり出かけてきました。










入梅はしたものの、雨の降る気配もなく
かといって、青空の広がる様子もなく
どんよりとした、雲模様。

中央道松川ICをおり、りんご畑を左右に見ながら
一路、大鹿村へ・・・


道は天竜川まではずっと下り、
川を越えると
また、のぼりはじめます。

 









山道にさしかかるとまもなく前方に滝が見えてきます。











なかなか立派な滝です。
いったい全長何メートルあるんでしょうか
道路の下へとごうごうと音をたてて消えていきます。



滝を後ろにやがて見えてくる大きなダム
小渋ダムです。
見下ろせばずいぶん上ってきたなぁと感じます。



トンネルを抜けるとダム湖はエメラルド。
水量も豊富
緑の山々を湖面に映し出していました。



ダム湖を右にみながら、やがて赤い橋を渡ると、まもなく目的地大鹿村。

山間の静かな山村集落です。
大池高原方面へと進路をとります。










道はぐんぐんのぼります。
一気に高原っぽい風景となってきました。

対向車とすれちがうには、譲りあわなければならないような、道幅です。
くねくね道を登りつめると、急に下界が開け、ロッジ風建物が・・・

もう11時半、少しお腹もへってきました。休憩、休憩、まずは、腹ごしらえ・・・・っと・・・・。
おい菜さんへ車を止めます。

少しみせた夏雲の下、テラスで食べる手打ちそばのおいしいこと・・・・
絶品!!
大鹿そば、旬の山菜の天ぷら付き・・・こしあぶら・・・・・ゆきのした・・・・・・あとなんだっけ・・・・・・
とにかく、ま・い・う〜。
キャンペーン中とのことで、鹿の刺身のおまけつきでした。


ここは、大池高原
パラグライダーのメッカです。
ロッジ内にもアルプスの夕焼けを背に飛ぶ
パラグライダーの写真が、とてもきれいでした。


やってみたい好奇心はあるも、
高所の苦手なかめきちにはまず無理でしょうね・・・・・。


まもなく、目的地ヒマラヤの青いケシの咲く中村農園さん
到着。
標高1500mにある、切花専門の農園です。


入園料300円也
砂利道を奥へ奥へ
うぐいすの鳴き声がきこえます。

一番奥に青いケシ
品種名は、メコノプシスというのだそうです。
原産地は標高5000mのヒマラヤ山脈やチベット、ミャンマー。
{幻の花}と言われるほど栽培がむつかしく、夏の気温が25度を超えずに、適度な雨が降る等の条件が要求されます。
自生するヒマラヤでさえ、雨季にしか見ることができないとのことです。
中村農園さんでは、平成6年に初めて種をまき翌年6月に初めて花をつけたそうです。
その後こつこつと増やしていき今では、1000株以上に増えたそうです。
ずいぶんむつかしいものなんですね・・・

それでは、幻の花じっくり見ていただきましょうか・・・



はなびらの数は一定ではないのですね。
3枚、4枚、6枚・・・

今日はイベントで1時からオカリナの演奏会があるとのこと
ラッキー!!!、
澄んだソプラノの哀愁をおびたオカリナの音色が
花畑に響きます。


うさぎお〜いし  かのやま〜
  こぶなつ〜りし  かのかわ〜
                        ♪♪♪♪♪
青いケシばかりに目がいきますが
他の花もなかなか
競い合って咲いています。
花の中村農園さんを出て
同じ道をもどらずさらに車を進めます。

まもなく舗装もなくダート道
下は深い谷
天気さえ良ければ中央アルプスが見えるはずなのに・・


ダート道を進みます。
突然視界が開けて牧場が・・・
黒川牧場  牛が放牧されのんびり寝そべっていました。


中央アルプスが青く見えていれば絵葉書的な写真になったのに・・・・残念!!!

でもわずかに山影がみえるでしょ・・・
牧場から20分程で下まで降りてしまいました。

大鹿村は地質学上、大断層中央構造線の真上に位置し、
所々、でき方の違う地質の断層が露呈しています。



152号線沿いの北川路頭にむかいます。
鹿塩川が中央構造線を横断し、岩盤まで掘り下げたため、
中央構造線の断面が見えています。
中央構造線を境に、できかたがちがう岩石が接しています。
左の緑〜黒っぽい方が外帯(がいたい)の三波川(さんばがわ)変成帯の岩石、
右の赤〜白っぽい方が内帯(ないたい)の領家(りょうけ)変成帯の岩石です。



断層面がはっきり見えますね・・・。





大鹿村へは、松川ICから1時間強で到着します。
中村農園への道は少し狭いですが、めずらしいヒマラヤンブルーに、ぜひ会いに行ってやってください。
6月中旬〜下旬にさわやかな、空の色の花をつけます。
ぜひ出かけてみてください。
それから、かめきちは行かなかったけれど、大鹿村には、山の中なのに海水と同じ濃度の塩の温泉があります。
次回訪れるときには、ぜひはいってみたいなぁと思います。

2005年6月19日 撮影