柿其(かきぞれ)渓谷
 
紅葉も、里におりてきた11月。
木曽路の入口、南木曽に水のきれいな渓谷をたずねて、出かけてきました。
中津川を越えると、木曽川河岸の山々は、錦化粧。
赤や黄色に色づいた木々を見ながら、車を走らせます。
ここのところ、休日ごとに天気はいまいちでしたが、この日は快晴。




渓谷へのアプローチは、国道19号よりJR中央線の
”十二兼駅”の標識を左折し、
木曽川を渡るところから始まります。
柿其橋の上から木曽川を見ると、巨大な花崗岩が
つづいています。
5分も走ると、コンクリートの大きなアーチが
目に飛び込んできます。
柿其水路橋です。
これは、上流の読書(よみかき)発電所の水路橋で
現存する戦前の水路橋の中では、最大級の規模
で、国の近代化遺産として、重要文化財に指定されています。
山道にさしかかると、真っ赤なもみじがお出迎え・・・
思わず、車を止め見とれてしまいました。


きこりの家前の駐車場に車を止め、山里の田園風景を
見ながら、スタート。
渓谷の表玄関は、いかにも木曾路らしく、檜の林道
から始まります。


橋の上から川面を見ると、その透きとおった美しさと
いったら・・・・
林道をぬけると、吊り橋が・・
その名も”恋路のつりはし”
橋を渡ったら茶店が一軒。
”杣の家”さん。
まずは腹ごしらえ、こちらのオリジナル
”岩魚スープのラーメン”がお薦め!
 

水はとても冷たく、長くは手を入れていられません。




やがて”黒渕”という流れの緩やかなところに。
それにしても、この水の透明度は・・・・
どう表現したらよいのでしょうか・・・
枯葉のつもった石の階段をのぼり、遊歩道を数十メートル
ふり返ると、逆光のコントラストが、スライドのように・・


長〜い急な木の階段を登りきると、そこは滝見の
展望小屋。牛ヶ滝の全容がしっかりと見えます。



小屋よりさらに進むと下へ向かう木の階段。
滝壷までいけるのかと期待したのですが残念ながら
途中まででした。
でも、滝壷までしっかり見える展望台でじゅうぶん迫力
ありました。
でも日が影っていたのが残念です。



小屋より上は、恋路峠へつづく自然歩道。
しっかりと秋の色に染まっていました。
いかがですか
きれいでしょ・・・
まさに自然の芸術そのものですネ!




自然歩道をしっかりと楽しんでいたら突然車道へ
車を止めた村の様子がよく見えます。自分の車も確認
できました。






ようやくたどりついた恋路峠
お隣の大桑村との境です。

展望台に登ってみると思わず大きな声が出てしまいました。
そこには、雲ひとつない青空をバックに
雪化粧をしたアルプスの山々が・・・

感激!!!!!





あの松がじゃまだなぁと思っていると・・
あるじゃないですか!
さらに上に人の通った跡が・・・

駒ケ岳、中岳、宝剣岳・・
夏に千畳敷から登って見上げた山々が真っ白。
木曽川も山の紅葉を水面に映し出しています。
すっかり満足して、帰りはショートカットして檜林の中を
帰ります。

きれいな水。
きれいな紅葉。
そして、きれいなアルプスの姿。

文句なしの一日でした。
帰り道のお薦めは、一旦車へ戻って、
再度この恋路峠まで車で登ってきます。
峠を下ると、フォレスパ木曾。
ひと風呂あびるのもGOOですし、時間があれば
阿寺渓谷へも足をのばすこともできます。

撮影2002年11月16日