かたくり
スプリング・エフェメラル(早春の妖精)とよばれる、かたくりの花。
薄紅紫色の可憐な花が、枯葉色の山の斜面に、春のおとずれをつげるように、咲き誇っています。
秋のもみじで有名な香嵐渓の春の顔。
飯盛山の山腹に群落を作っています。
駐車場のすぐ脇から、散策路が作られていて、
上り始めてすぐ、花に出会うことができます。
今年は例年よりも1週間から10日早く
さきはじめました。
かたくりの花は、細い茎の頭に6弁の花びらを1枚だけ
つけ、大きく弓なりに咲きます。
温度と太陽光に敏感で、気温が低く暗い時は、蕾のように花びらを閉じてねむります。
気温が上がり、太陽の光をあびると、みるみる開いてきます。
見事な、群生でしょう・・・
これで、まだ5部咲き程度です。

花の命は、短くてわずか1週間〜2週間余り
とのこと。
写真に夢中になって時間を忘れ、一息ついて
ふと下を見ると、巴川や足助の町並みが・・・
かたくり群落の頂点。分かれ道。
さらに登れば飯盛山頂上の
かんばん。
天気も良いし、きっときれい
だろうなぁ・・
と思いつつ、足はなぜか下へ
下へ・・・
下りにはいると、かたくり一色だった群落に
白い小さな花が加わってきます。

キクザキイチリンソウです。
キクザキイチリンソウの群落は、太子堂の横と終点の
右にあります。

この太子堂は、昭和6年足助の大工さんたちが、聖徳太子の
恩徳をたたえ、法隆寺の夢殿にちなんで六角堂を建立した
ものです。
秋の主役のもみじも、まもなく赤い新芽を吹くばかり
次の主役のさくらは、ふくらんだ蕾で次の出番を
まつばかり・・・

春の花の季節のスタートです・・・・・・・・

撮影 2002,3,17