三河湾の底引き網


 強烈な真夏の太陽が照りつける三河湾。
東幡豆の漁港より、直接漁船にのりこみ、底引き網漁を、体験してきました。






同僚より、観光で底引き網漁船に乗せてもらえる
スポットが三河湾にあると聞き、子供たちにも
夏休みの体験学習にと、予約状況を
聞いてもらったらOKとの事。
もちろん、かめきちも初めての経験。
友人家族をさそって、わくわくしながらでかけます。











乗船所には今日一日お世話になる漁船「幸進丸」が、
出迎えてくれました。



AM8:00:荷物をつんで乗船。

さぁ、どうぞ、どうぞ、
とにこやかな幸進丸の鈴木幸雄船長。



船首に大漁旗でかざられたサンシェード。
なかなかおしゃれです。

子供たちは、最先端の特等席をしっかりキープ。

それでは、私も一番最後におじゃまします・・・

いざ、出港。
正面に見えるは、前島(ウサギ島)
後方は、三ヶ根山。
出港した、東幡豆漁港が小さくなります。

出港するとまもなく奥さんが、”あおやぎ”を持って
きてくれました。
顔を見てすぐ熾し始めた”ひちりん”の炭火はまさに
ジャスト・イン・タイム。
すぐに香ばしいかおりがします。

はい、どうぞ、と皿に焼きあがりを乗せてもらい、
思わず手でつかんで、”あっちち〜”
口にいれても”あっちち〜”
でも、おいしぃ〜・・・・・”

それからというもの次々に、
”わたりがに” ”いかさし” ”あおやぎのみそあえ”etc・・
出るは、出るは、・・・

「見た目は、良くないけどおいしいよ」といわれた乾物の地魚
なんだっけ・・・
油が多く煙の出るヤツ・・・
う〜ん・・・名前忘れた・・・・
たしかに、ウマイ!!!
干したカレイもGOOD!!!
子供達も満足顔。


お腹もふくれてきたので、ちょっと楽屋裏を拝見!
こんな小さな限られたスペースの台所で、手際よく
料理を作る奥さん。
船長は、潮流表?を見ながら、魚場の選定中?。

30分ぐらい沖へ出たでしょうか、三ヶ根山ははるか遠く
左に渥美半島の山並み、右に知多半島の工場らしき
建物。
湾内のど真ん中だなぁ・・・・という感じ。
子供達もお腹もふくれて海を鑑賞する余裕が・・・
うみは、ひろいな、おおきいなぁ・・・・・と。

突然、全速力で走っていた船が減速。
アイドリングか、微速前進状態に・・・


あわてて後部へどたばたと・・・


「網を沈めて、これから20分ぐらい底引きをします。
それまで、出番ないヨ〜」 と船長。
20分後、防水のつなぎの衣装をつけ、ウインチの
巻き上げ作業にかかります。
網を引き上げ始めると、船の後方には、かもめ、
うみう、などが集まってきます。

小魚が網を引き上げることによって、海面近くによってくることを知っているからとのこと。
網をたぐり寄せる船長。
獲物があがるのを、いきをのんで見つめます。
1回目の獲物が、船上に上げられます。
しゃこが、子ガニが、小魚が、ぴちゃぴちゃはねているのが見えます。
さぁ、仕分け作業の戦闘開始!
”シャコ”がいっぱい。
”くるまえび” ”小カレイ” ”はぜ” ”小ガニ” 

余分なものとしては、”ひとで”がいっぱい。
クラゲが少々。
奥さんの指導を受けながら、これはOK
これは、いらない・・・

物珍しさで、一生懸命。
船の後方は、ワイヤーが一直線に海にささって
2回目の底引き中。

かもめは、ピーピーとえさをおねだり・・・・


船長に水深を聞いたら、12m〜15mくらいとのこと。
へぇ〜案外、浅いんだ〜。
席にもどって、また口が動いています。
「はい。今の子ガニでからあげ作ったョ!」
船長は、獲物をかごに入れて、いけすへ。
2回目の網があがります。
今度は、獲物が少しちがって、”たこ” ”なまこ”も
”わたりがに”も何匹も上がりました。

今回の方が、グレードが高いみたい・・・・・。


3回目以降は、かめきちも写真ばかり撮っていないで、
選別作業をしなくっちゃ〜
これは、面白いャ・・・
おっ、”あなご”だ〜。
「はい、今のしゃこ、ゆであがったョ!」

奥さんの指導で、しゃこのはさみの入れ方の講習会。
頭をおとして・・・・・・・・・
2番目の線のところにはさみをいれて・・・・・





これ以上新鮮なものは、ありませんよネ!
味は
言うまでもありませんよネ!  最高です!!!

これを繰り返すこと6回。
大漁、大漁・・・・
今日は、”わたりがに”の上がりが多い。昨日までは、こんなに大きなかにはいなかったとの事。

ラッキー
遠くに見えるは、渥美の火力発電所。

全速前進にて、帰途にかかります。
船首にはられた大漁旗が、誇らしげに見えます。

PM14:00頃
漁港に帰還し、涼しい出荷場にゴザをひき、昼食をごちそうになります。
あたたかいご飯に、具だくさんのみそしる(かにのダシがしっかりきいてすごく、ウマイ!)
それに、カレイの煮付け。
昼食が終わったら、もう一仕事。
今日の獲物の、水揚げ作業。
獲物は全て、お持ち帰り。
並べてみてびっくり・・・・・・・・・・
あまりの量の多さに、またまたびっくり・・・

結局、大き目のハッポースチロール箱に7杯。

初めての経験に子供達も大喜び。  もちろん親も大満足。

ただ、末筆ながら感じたこと、マスコミでさかんに言われている、海の汚染。
網に必ずといっていいほど、上がってくるものに、ビール、コーラのあき缶、そして、ビニール。
すべて、陸地より流れ出たものなんでしょうね。
一人一人の環境への配慮の必要性を痛感しました。
”幸進丸”

連絡先:鈴木幸雄 様
電話・FAX:0563−62−3644
撮影:2004年8月11日