京都四条通りの西端に位置する松尾大社は古くから日本一の醸造の祖神として祀られています
4月20日春の例祭、神幸祭(おいで祭り)が開催されました
おいで祭りとは、松尾7社の神輿がご本殿の分霊を受け、拝殿を三回廻ったったあと、桂離宮の東北方から船で桂川を渡り、七基左岸にて集結した後、西七条の御旅所に四基、西京極に二基納められ、5月11日の環幸祭(おかえり)まで駐輦(ちゅうれん)されます

松尾大社はこの時期「山吹の花」が境内一面に咲き乱れ、とてもきれいです

祭りは11時からなのに、この山吹を見たかったのと、普段では見られないお神輿の組み立て作業を見たかったので、朝4時に名古屋を出発して7時半頃には松尾大社の境内に到着しました

神輿蔵からはだかの神輿が担ぎ出されます


楼門方向からほいっとほいっとの掛け声と共に鳴り物の奉納です


神輿の担ぎ棒が出てきました。 なが〜    いったい何メートルあるのでしょうか


つぎつぎとはだかの神輿が担ぎ出されます
バランスをとりながら慎重に慎重に

せ〜の よいしょ!

もう少し南へ  あと10センチ右へ
指令の声が飛びます  連携も見事!

押し込め押し込め
せ〜の〜 よいしょ!

ロープの結び方がとてもユニーク
何百年も受け継がれてきた結び方なんでしょうね


どうやらお神輿の準備が完了したようです
神職が揃って神事のスタートです


本殿での神事が始まると、いよいよお祭りの雰囲気が上がってきました
それっ
ほいっと ほいっと
それそれそれそれ

カシャン カシャン カシャン
軽快なステップ リズムで、担ぎ手も見物客もお祭りムードのテンションがあがってきました


ご神体をお神輿に順番にのせてさぁ出発  力がはいります
ほいっと ほいっと
一番重いお神輿は3トン
そのほかは平均1トンなんですって・・・

松尾大社のお神輿を担ぐ掛け声は、わっしょい わっしょい ではなくて
ほいっと ほいっとなのです

予定より遅れて11時過ぎいよいよ巡業のスタートです

ここからはお神輿は台車に乗せて巡行します



いっしょに行った友人二人はお神輿について徒歩で
かめきちは車で桂川の川渡しの会場へ先回りすることに・・・



待つこと一時間
行列の先頭が川原に到着
川渡しのスタートです

先頭の神輿が川に入ります
そこへ船を真ん中に差し込みバランスをとります
船頭さんは嵐山の保津川下りの船頭さんに来ていただいたとのことです

流石ベテランの船頭さんです
風に流されながらもピタリと対岸の船渡し場につけました

そして担ぎ手たちが水にはいり持ち上げます

八条の橋の下をくぐって集結場所までほいっとほいっと

橋の上の見物客が切れているのは、なぜだかわかりますか?
神様が下を通られるときは、通られる道の上は人も車も空けているのです

頭上注意!
橋げたに当たらないように、ここだけはゆっくりと

今度は橋の上にあがってみましょう
ここで歩き組の友人たちと合流予定です
電話連絡をとると、ずっと歩きっぱなしで疲れたので、桂離宮前の和菓子屋中村軒で麦代餅を食べて休憩中とのこと


続々とお神輿が到着
橋の下ではほいっとほいっと


だいぶ集結してきました
又、橋の下に移動して真近に神輿を見に行きます


それにしてもこの縛り方に興味があります

美しく芸術的なうえに、あれだけほいっとほいっとと揺らし続けてきたのに少しも緩んでいない!
伝統の特殊な縛り方なんでしょうね


また、ほいっとほいっとがやってきました
神輿の列の中に入ってみると熱気がもろに伝わってきます
神輿を担いでいなくても、自然と体が勝手にリズムをとり上下に動き出します 
ほいっとほいっと


臨場感たるや半端ない!
ほいっと ほいっと


まだまだこの雰囲気を味わっていたいけれど、この場を離れ次の場所へ移動します

西大路七条交差点
天気が怪しくなってきてポツリポツリ
予定されていた四基揃ってのほいっとほいっとはどうやら中止みたい
御旅所に入るまで見届けたかったけれど、雨足が強くなってきたので、祭り見物はこれまでとします

何年ぶりかに訪れたおいで祭り
同行した友人達も感激してくれました
ただパレードを見るだけのお祭りではなく
あたかも参加しているかのような、臨場感を味わうことが
できました。
最後まで見ることができなかったのが心残りですが、
来年ほかの友人にもこの感激を味わってほしいなと思った
かめきちでした
撮影:2025年4月20日