白駒池の秋彩



 お彼岸を過ぎると、長野の高原ではもう秋化粧がはじまります。

夏におとずれた八千穂高原では、9月の下旬から紅葉が始まり、なかでもここ白駒池では
どうだんつつじが真っ赤に色づき、その姿を鏡面状の湖に映して一足も二足も早い秋を体感することができます。

例年より少し遅く、でもここ数日の冷え込みで一気に色づいてきたとの情報のもとに
少し早いのを承知で出かけます。
心配なのはお天気。
前日の天気予報では、秋雨前線が近づきなんとなく天気はあやしい様子。
家族の反対を押し切りながら無理やり出かけます。

諏訪ICへAM7:00:着
メルヘン街道を八ヶ岳へ向かって進みます。
行く手にはやはり雲が・・・


蓼科山も
たわわに実った稲穂の上で雲上に浮かびます。
やはり・・・・・無理があったのかな・・・・
と思いつつも・・・・・強行した手前・・・・・


駐車場につくと八時半だというのに50台くらいの駐車場の半分くらいはすでに車でうまっていました。
ここから池までは15分くらい。
両側は苔むした原生林
神秘的です。

寒い!予想したよりはるかに寒い!
ふわふわの苔のじゅうたんに真新しい枯葉
ちょっと絵になりますよね。




しばらく進むと分かれ道
右回りの白駒荘方面へ進みます。
湖岸の通りに出ると、色づいた白樺と湖面に映った
対岸の紅葉が目に飛び込んできます。
緑の世界から一気に秋色の世界へ・・・



まもなく白駒荘到着
贅沢言っちゃいけないけれど、鉛色の空が残念です。
覚悟の上、来たのだからしかたがないけれど・・・・・




桟橋から見る水草の文様もなかなか面白いですよね!
風が出てきてさざなみが立ち始めたのが少し残念
小さいけれど、鮮やかなどうだんつつじ
ひときわ目をひきました。
あちこちで、くまの出没のニュースが流れている
ためでしょうか?
くまよけの鈴がよく売れていました。
見るからに毒きのこ!
20cm近くあるんでしょうか?!
これがうわさの 「ベニテングダケ」???

小さいきのこは、ケータイにぶらさがっている例の・・・・
●コモダケ??
・・・・なわけないか!
先に進むことにしましょう。
風が一瞬止まった時の鏡面状の湖面は
本当にきれいです。









周回路は木道にかわります
これはしゃくなげの葉っぱでしょうか・・

1/3周ほど歩くと湖からはなれ山の中へ入っていくよう
ここも、苔がきれいです。
白駒荘のちょうど対岸あたり、休憩所がありました。
ここからは、湖は見えません。
木の葉のささやきと、鳥の声、それに混じって
誰が吹いているのか、オカリナのようなメロディーが
かすかに聞こえてきます。


少し休んで、さぁ出発!


歩きはじめると、今度はすぐにキャンプ場に到着。
青苔荘が見えてきます。


ボート乗り場の桟橋の方へおりてみます。

ここが、白駒荘から見えていた対岸の
一番赤く見えていた所です。

本当に目が覚めるような赤色ですよね!。



桟橋をおり、ふと振り返ると、対岸からガスが発生。
幻想的な風景に変貌してきました。

あわてて桟橋にもどり、シャッターをきりました。

ガスのかかった風景もなかなか素敵でしょ!




ふりだしにもどり、今度は高見石へと登ります。
楽そうにみえても結構しんどい坂です。
はぁ・・はぁ・・・!!・・

登りはじめて、一時間弱
高見石小屋へやっと到着。結構遠かった・・・・・・。
小屋の後ろはごらんのような、岩山
この岩場を登れば、眼下に白駒池の全貌が
見えるはず・・・

先発で登った息子は、きれいだから早く早くと・・
・・・・・・といっても、ちょうど団体さんに先行され
ラッシュ状態。
それと・・・・・息が・・・・



やっとたどり着いた頂上
しかし・・・・・・下界は・・・・・・まっしろ・・・・・・・
どんどんガスがあがってきます。
湖が見えたあたり指差してもらいました。
あぁ〜くやし〜ぃ〜〜〜。
おまけに、とうとう雨粒がおちてきました。
小屋のテラスまでひきあげ、そうそうに下山することに
雨が大粒になってきました。
面白そうな被写体、かずかずあれど・・あきらめて
急いでおりましょう・・・
足元も滑りやすくなってきたし・・・

と、いうわけで、未練をのこしつつも天気には勝てず、白駒の池をあとにしました。
この紅葉が完全に落ちてしまうと、まもなく初氷がはりそして初雪。来年のGW直前まで長い冬の季節となります。
新緑の季節がまた、すばらしいとのこと。
今度は天気にさからわず、ぜひ高見石から白駒池を見下ろしたいと思います。



撮影 2006年10月1日