手筒花火
 夏の風物詩、花火。

愛知県三河地方は、花火の本場。
その中でも、450年の歴史をもつ、吉田神社の祭礼、豊橋祇園祭は、毎年7月第三金曜日から3日間
盛大にくりひろげられます。
特に、初日に奉納される、手筒花火は、その発祥の地とあって、そのスケールは圧巻!
火柱と、降りかかる火の粉の芸術を、堪能してきました。

豊橋駅から歩いて20分。
吉田神社へ到着した、瞬間、6時45分、神殿前で
火柱があがり、祭りのスタート。
大きな歓声があがります。


吹き上げる火柱、
あたり一面火薬のにおい。
白煙がたちこめ、まだ暮れきらない空にむかって
炎が吹きあがります。
やがて、地響きのする轟音とともにフィニッシュ!
ドーン!

数基の手筒の奉納の後、手前の広場に会場は移ります。



大筒が神輿に乗って登場。
まずは、子供連による神事。


そのあと、種火に点火されて・・・・。


大筒に点火される前の神事。
”水”という字を3回書きます。


そして、大筒に点火。
轟音とともに、空をこがす炎が吹き上げ・・・・・・

次なるは、乱玉。
大筒とはちがい、連発の打ち上げ花火のよう


目前からヒューヒュー、バチバチと音をたて
打ち出される火玉は、なかなか迫力あります。











やがて日が暮れると、手筒のオンパレード


横向きで点火し、後ろへさがりながら・・

斜めに持ち上げながらかまえます。

吹き上げる炎と火の粉の雨
写真集でご鑑賞ください。
降りかかる、火の粉が、頭の上で、法被の背中で
はねて踊ります。
”噴出す炎の放射熱のあまりの熱さに、ふりかかる火の粉はあまり気にならない”とのことですが、・・・・・・・・。
それにしても・・・・・・・・・・。

手筒花火は放揚者が、竹の切り出しから火薬つめまで、
全て、自分で制作するのが基本。
火薬量は、1800g〜3000gとのこと。




下は、次の出番の、乱玉、大筒の神輿です。


上の写真は、両手でかかえる、手筒とはちがって、
もっと小型の羊羹花火です。
大筒の前に奉納されます。
火薬量は、筒花火に比べ300〜600gとかなり
控えめなのですが、実はこの羊羹花火、噴出力が
弱い分、火の粉が燃え尽きずに大量に放揚者に
降りかかるので、手筒花火とは違った意味で非常に
熱いのだそうです。

いよいよ、フィナーレが、近付いてきました。
夜空を焦がす、大筒です。

夏の夜空に向かって、ごうごうと吹き上がる火柱。
降り注ぐ、オレンジ色の火の粉の雨。
その中で、仁王立ちする勇姿。
人と、花火が一体となった、本場三河ならではの、伝統行事に、ただただ感激!!!
打ち上げ花火も素晴らしいけれど、手筒花火もまたちがった、感激が味わえます。
祭りは、金曜日の、宵祭りにつづいて、土曜日の前夜祭、(打ち上げ花火)、そして日曜日の本祭りと、3日間
開催されます。
機会あれば、ぜひ、初日のめずらしい手筒花火にお出かけください。

帰りの豊橋駅。
浴衣姿のお姉さんたち、これも夏の風物詩ですネ!
(おまけ)

撮影2003年7月18日